Hope of the Novelist January 13 2017
そんなにもあなたはレモンを待つてゐた
かなしく白くあかるい死の床で
わたしの手からとつた一つのレモンを
あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
トパアズいろの香気が立つ
その数滴の天のものなるレモンの汁は
ぱつとあなたの意識を正常にした
(「レモン哀歌」高村光太郎著)
http://amantes-amentes.com/collections/topaz-1
高村光太郎にとって、トパーズの透明な輝きは、探し求めている希望への光の筋だったのかもしれません。